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なぜ、フットサル日本男子代表はワールドカップアジア予選で不完全燃焼に終ったのだろうか?

なぜ、フットサル日本男子代表はワールドカップアジア予選で不完全燃焼に終ったのだろうか?

2016 AFCフットサル選手権は、2016年2月10日から21日までウズベキスタンのタシュケントで行われ16チームが参加し、イランが3大会ぶり11回目の優勝を果たして大会を終えた。
この大会は2016年9月にコロンビアで行われる2016 FIFAフットサルワールドカップの予選も兼ねており、上位5ヶ国に出場権が与えられるが、日本は上位5ヶ国に入ることができず、ワールドカップ出場を逃してしまった。
前評判では、AFCフットサル選手権を2連覇し、過去の大会では、常に決勝か、3位決定戦が行われる大会最終日まで残っていた。今大会のチームは大会前には「史上最強のチーム」と呼ばれていたが、結果だけ見ると「史上最低のチーム」となってしまった。

選手をはじめフットサルに関わるメディア関係者やサポーターの方々のさまざまな意見や想いはあると思うが、フットサルファンとしてワールドカップ出場を逃した原因を考察してみたいと思う。

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代表を取り巻く「ふわっとした」ゆるい雰囲気

僕が考えるに、日本代表は、何か「ふわっと」この大会に入ってしまったのではないだろうか?
その「ふわっと」の正体が何なのかを考えてみると、メディアやサポーターなど含めてフットサルに関わる人たちが、「AFCフットサル選手権は、当然のように勝ち抜きワールドカップに出場する」と安易に考えていた油断があったのではないかと思う。

アジアの戦いを勝ち抜くのに何が足りなかったのだろうか?
「ふわっとした」ゆるい雰囲気を醸し出していた要因を
・日本代表チームの外側=メディアや協会、サポーターに起因するもの
・日本代表チームの内側=チーム自身に起因するもの
に分けて考えていこうと思う。
ビッグフラッグ日本

1)日本代表チームの外側の考察

a)日本代表を応援する雰囲気作りの欠如

AFCの開幕前、雑誌やWEBなどのフットサルメディアで、代表メンバーや対戦国についての情報を目や耳にすることはあまりなかったように思う。
サッカーとフットサルでは、スケールが違うと言えばそれまでだが、サッカー日本代表においては、各メディアで、主観的かつ客観的に選ぶベスト11や監督采配についてなど色々な視点で話題を提供し、議論することでサッカー界を盛り上げている。
対して、フットサルは、サッカーと比べるとスケールが小さい分、メディアと関係者の距離が近く、批判的なことを言うと、のちに取材しずらくなったり取材機会が減る恐れがあるという現状がある。
しかし、今シーズンFリーグ開幕前に各フットサルメディアが集結して議論したイベントを、AFCでも同様に開催して話題を提供するなど、外から選手に刺激を与えることができたのではないか?とも思う。

b)より本番に近い状況下での強化不足

この1年で、フットサル日本代表がチケットを販売して観客を入れた強化試合が何試合あったのだろうか?
数少ないチケットを販売した強化試合である、AFCフットサル選手権前の1月末に東京と大阪で行われたコロンビア代表戦の2試合で、自分達の弱点や強みをどれだけ認識できたのだろうか?
Fリーグの合間に行われた代表合宿の期間中に、トレーニングマッチやフレンドリーマッチで各国代表と試合をこなしてはいたものの、それらにどれだけの緊張感を持って試合に取り組めたかは大きな課題として残った印象がある。

c)協会のサポート体制の不備

代表チームが、結果を残すことで競技に興味を持つ人が増えてリーグや競技が盛り上がるラグビー日本代表の状況をフットサル日本代表にも重ねて期待していたが、今回は叶わなかった。
ラグビー日本代表飛躍の裏には、エディージョーンズヘッドコーチを中心に、FWコーチ、DFコーチ、スクラムコーチ、コンディショニングコーチの他、最近各メディアで話題になっているアナリストの中島正太氏やメンタルトレーナーの荒木香織氏など心技体知に優れたサポート体制を敷いていた裏付けがある。
一方で、フットサル日本男子代表のサポート体制は万全だったのだろうか?
また、日本フットサル界の未来をロドリゴ監督に託し過ぎたのではないだろうか?

そして、2016 FIFAフットサルワールドカップの出場権を逃したロドリゴ体制の今後についての正式なコメントは、ロドリゴ監督本人や選手からの発信のみで、統括しているJFA幹部からのコメントは、今のところ我々フットサルファンには届いていない。
選手の頑張りももちろん大切だが、日本フットサル界がアジアを越えて世界で輝くために日本代表の環境面やサポート体制も含めて検証した上で、ロドリゴ監督を続投させるのか、または新しい監督を就任させるのかを見守りたいと思う。

日本VSコロンビアinOsaka

2)日本代表の内側の考察

a)戦い方ーミゲル・ロドリゴ監督の戦術への執着ー

ミゲル・ロドリゴ監督は、クワトロ・ゼロの戦術を採用している。
この戦術は、フィールドプレーヤー4人が自分のポジションにとらわれず流動的に動くことで、選手の動きやボール回しが流れるように展開し、相手の陣形を崩すことを狙っている。
しかし、この戦術は、4人がぴったり息を合わせて動かないと、相手に隙を与えてしまう。
ロドリゴ監督は、チームが勝つ事よりも、クワトロ・ゼロを突き詰める事に固執し過ぎていたのではないだろうか?
この大会に限らず、ロドリゴ監督は、クワトロ・ゼロの戦術を用いながら毎試合選手の組み合わせを猫の目のように変えていた。
言い方は悪いかもしれないが、最後まで選手の組み合わせの「最適解」を見出せなかったのではないだろうか?
勝っている試合でも、相手の陣形を崩したというよりも個々の能力で勝っている試合が多い印象だった。
日本代表の戦いを見ていると、チームとしてのベクトルを自分達の戦い方に向け過ぎていたように感じた。
クワトロ・ゼロ戦術を遂行することを過度に重視せず、相手の出方を観察して、脅威となる手を打てば、結果は違っていたように思う。

今大会は初めてAFCでの日本代表戦全試合が日本国内で衛星放送されており、試合中には、フットサルになじみがない視聴者向けにポジションを解説していた。
皮肉にもピボの説明をしている時に、ピボの選手が最後尾にポジションをとっているにもかかわらず、サッカーのフォワードのような役割をするという解説をするシーンが度々見受けられた。
そういったことからも選手を強引に戦術に当てはめ、それぞれの個性が、十分発揮できていたかは大きな疑問が残る。

b)細部へのこだわりー勝負の神様は細部に宿るー

フットサルは、試合の展開が速く、コートも狭い分、些細なミスが失点につながりやすい。
準々決勝のベトナム戦では、日本が2−0とリードしていた。
しかし不用意なプレーによりゴール前のいやな位置で、相手にFKを与えてしまった。
そして、そのFKの対応として普段であれば、壁3枚で対応するはずが、1枚減らした結果、相手に得点を与えてしまい、流れを渡してしまった。
試合は、その後PK戦にまで突入し敗北(4−4、PK1−2)、翌日の5位決定プレーオフ初戦でもキルギスに2−6で大敗し日本の戦いが終わってしまった。
もちろんキルギス戦のパワープレーで、絶好の好機を何度も決めきれず流れに乗れなかったこともワールドカップに出れなかった大きな要因であるが、僕は今大会のターニングポイントは、ベトナム戦での緩慢な守備にあったと思っている。

まとめ

ロドリゴ監督以下代表チーム、協会、そしてメディアやサポーター。
それぞれの関係が近いゆえに、本来監視し合う間柄だったはずが、「なぁなぁ」の関係になってしまい、耳障りの良い言葉しか聞こえてこなくなってしまった。
その結果として、日本代表は、ワールドカップ出場を逃した。
フットサルの関係者が、それぞれ勇気を持って、それぞれの関係者へ厳しい指摘をして修正していかなければ、再度ワールドカップへ出場する事は難しいと思う。

2月27日(土)20:00~22:00に東京 表参道のカフェLATTEST espresso barでフットサルメディアのfutsaledgeさんが意見交換会を開催するようです。
詳しくはこちら↓
なぜ「史上最強の日本代表」は敗れたのか? 日本フットサルの「未来」を考えよう

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